TOPコラム“雑種地”とは?うまく売却するためのコツについて

“雑種地”とは?うまく売却するためのコツについて

更新日

土地には、全部で23種類の地目があります。
住宅を売却する場合、基本的に地目は“宅地”となっていますが、すべての方が宅地を所有しているとは限りません。
中には、“雑種地”を所有する方もいます。
ここからは、雑種地の概要と併せて、うまく売却するためのコツについて解説します。

雑種地の概要

土地の地目にはさまざまな種類がありますが、他の22種類のいずれにも該当しない土地を“雑種地”といいます。
地目は、その土地の現況や利用目的を重視し、部分的な差があったとしても、土地全体としての状況を観察して定められます。
つまり、雑種地は極めて特殊な特徴を持つ地目だということです。
ただ、決して数が少ないわけではなく、世の中には雑種地を所有する方も数多く存在します。
具体的には、主に以下のものが雑種地に当てはまります。

・駐車場
・資材置き場
・ゴルフ場

駐車場

駐車場は、雑種地としてカウントされるケースがほとんどです。
また、一口に駐車場といっても、屋外駐車場や立体駐車場など、いくつかの種類がありますが、いずれも雑種地扱いになる可能性が高いです。
ちなみに、以前宅地として使用していた駐車場の地目が、宅地から変更されていなかったとしても、現在は駐車場であるため、地目は雑種地となります。

資材置き場

主に法人が使用する資材を保管する資材置き場も、雑種地扱いになることが多いです。
資材置き場としての活用は、再建築不可物件など、建物を建築できない土地において実施されるケースが多いです。

ゴルフ場

ゴルフ場も、どの地目にも該当しないため、雑種地としてカウントされます。
ゴルフ場を個人で所有している方は決して多くありませんが、売却の際は雑種地であることを認識しておかなければいけません。

雑種地をうまく売却するためのコツは?

雑種地は、宅地などに比べて評価が低くなる傾向にあり、あまり高くは売れないと言われています。
また、使い勝手が悪いケースもあるため、通常の不動産売却では、なかなか理想の売却を成立させられないでしょう。
では、雑種地をうまく売却するためには、一体どうすれば良いのかについて見ていきます。

・別の土地と抱き合わせで売却する
・地目を変えて売却する
・特殊な不動産に強い不動産会社を選ぶ

別の土地と抱き合わせで売却する

決して評価が高くない雑種地は、そのまま単体で売却するのが難しいです。
よって、もし別の宅地などを所有しているのであれば、思い切ってセットで売却することを考えましょう。
宅地の立地条件などが良ければ、雑種地も併せて購入してもらえる可能性は十分あります。
また、「雑種地を買ってくれたら(買主を見つけてくれたら)、宅地を売る」といったように、条件付きの売買を提案するというのも1つの手です。

地目を変えて売却する

特に問題のない土地であるにも関わらず、地目が雑種地になっているというだけで、著しく土地の価値が下がっているというケースがあります。
この場合は、あらかじめ買い手が付きやすい宅地に地目を変えた上で売り出しましょう。
地目の変更は、それほど手間のかかるものではありません。
現在の地目を登記簿でチェックし、宅地としての利用が可能かどうか調べた上で、申請すれば完了します。
しかし、現在の地目を調べた結果、その土地が“田畑”になっている場合は、農業委員会または知事の許可を得なければ、地目が変更できないため、注意してください。

特殊な不動産に強い不動産会社を選ぶ

雑種地の売買を仲介した経験があまりない不動産会社に依頼すると、売却が長期化してしまう可能性があります。
もし、なかなか進展がないというのであれば、依頼する不動産会社を変更しましょう。
おすすめなのは、もちろん特殊な不動産に強い不動産会社です。
ちなみに、買い取り業者に買い取ってもらえないか相談するのもOKです。
ただ、不動産会社は、いつのタイミングで変更しても良いわけではありません。
媒介契約によって定められた期限内で変更する場合、ペナルティが発生することもあるため、注意しましょう。

市街化調整区域にある雑種地の売却について

市街化調整区域内にある雑種地は、原則建物を建てられません。
ただ、例外的に以下の施設の建築は認められています。

・医療施設
・高齢者施設(老人ホーム、デイサービスセンターなど)
・コンビニエンスストア
・ガソリンスタンド など

したがって、売却するのであれば、上記施設の関連業者にアプローチするのが有力な選択肢と言えます。
もちろん、個人で買い手を探すのは難しいため、法人の顧客を抱える不動産会社などに仲介してもらいましょう。

まとめ

ここまで、雑種地の概要と売却のコツについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
現在土地を所有する方の中には、自身の所有地が雑種地であること、地目を変更しなければ評価が下がること、売却に苦戦しやすいことなどについて、把握していない方もいます。
特に、相続によって不動産を取得した方は、今後の売却のため、一度地目を確認しておくことをおすすめします。
再建築不可物件や市街化調整区域についてのご相談は、日翔レジデンシャル株式会社にご相談下さい。
親身になって対応させて頂きます。