TOPコラム再建築不可物件をキッチンカー経営者に貸し出すという選択肢

再建築不可物件をキッチンカー経営者に貸し出すという選択肢

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再建築不可物件には、原則建物を建築することができないため、更地の状態から賃貸経営などの土地活用を行うことは基本的にはできません。
ただ、建物を必要としない土地活用であれば、再建築不可物件でも実施できます。
今回は、再建築不可物件を“キッチンカー”の経営者に貸し出すという選択肢について解説しましょう。

キッチンカーの概要

キッチンカーとは、調理を目的とした設備を備える車両をいいます。
似たようなものに“移動販売車”が挙げられますが、これらは正確には異なります。
移動販売車は、店舗以外のところへ食品や日用品などを運び、販売するものであるのに対し、キッチンカーはその場で調理したものを販売します。
移動販売車が“動くスーパー”、キッチンカーが“動くレストラン”だと思ってもらえると、わかりやすいでしょう。
ここ最近は、コロナの影響で飲食店の売上が大きく落ちているため、キッチンカーの経営人口は増加傾向にあります。
また、キッチンカーはあくまで車両扱いであり、建物ではないため、再建築不可物件を所有する方は経営者に土地のみを貸し出し、賃料を受け取ることができます。

再建築不可物件をキッチンカー経営者に貸し出す注意点

先ほども触れたように、ここ最近はキッチンカーを経営する方が増加しています。
ただ、再建築不可物件を経営者に貸し出す場合には、以下の注意点があることを把握しておきましょう。

・収入が少ない場合がある
・天候に左右されやすい
・季節に左右されやすい
・長期契約が難しい

収入が少ない場合がある

キッチンカーの経営者に再建築不可物件を貸し出す場合、“売上のうち〇%を賃料として支払う”という形で契約されるのが一般的です。
これは、キッチンカーの売上が良ければ良いほど、再建築不可物件のオーナーの収入が増えるということを意味しています。
ただ、言い換えれば、売上が良くないほどオーナーの収入は減ってしまうということであり、安定した収入を得るまでには、ある程度時間がかかる可能性があります。
もちろん、十分な収入を得られないまま、借主との契約が終了してしまうことも考えられるため、注意してください。

天候に左右されやすい

建物で経営される飲食店に比べて、キッチンカーの経営は天候に左右されやすいです。
建物のように、中に入って食事をすることは基本的にできませんし、雨の中訪れた来客は、そのまま雨の中帰路につかなければいけないため、必然的に悪天候時の売上は悪くなります。
つまり、雨が良く降る時期は、土地を貸し出すオーナーの収入も減ってしまうということです。
また、年間を通してよく雨が降る地域の場合、さらに収入が減る可能性は高くなります。

季節に左右されやすい

先ほどの天候と似たような話になりますが、キッチンカーの経営は季節にも大きく左右されます。
そのため、雨が多い6月や、台風がよく発生する9月などは、やはり売上が下がりがちになります。
また、涼んだり暖を取ったりすることもできないため、よっぽど立地が良くなければ、真夏も真冬も売上は落ちやすくなるでしょう。
よって、極端に暑い地域、寒い地域に再建築不可物件を持つオーナーは、キッチンカー経営者に貸し出しても、あまり収入が得られない可能性が高いです。

長期契約が難しい

再建築不可物件を貸し出すオーナー側は、なるべく長期契約を結んでもらい、継続して安定した収入を得たいと考えるでしょう。
しかし、キッチンカーは長期契約を結ぶのが難しいです。
なぜなら、そのエリアで売上が伸びないということがわかった場合、経営者は比較的簡単に営業する場所を変えられるからです。
つまり、建物で行う飲食店のように、移転に手間がかからないことによって、すぐ借主が離れてしまうリスクが高いということです。

再建築不可物件をキッチンカー経営者に貸すべき人

再建築不可物件をキッチンカー経営者に貸し出すべき方は、なんといってもオフィス街近くに物件を所有する方です。
オフィス街の近くは、キッチンカーの売上がもっとも伸びやすい立地といっても過言ではありません。
そのため、他の立地と比べると、借主は見つかりやすいでしょう。
また、ここ最近はコロナが蔓延しているため、オフィス街で働く方が、飲食店を訪れることに抵抗を感じているケースも多いです。
一方、キッチンカーは飲食店と比べて人と接触する機会が少ないですし、密な環境でもないため、ニーズに合った商品内容であれば、成功する可能性は高いです。
よって、一度キッチンカーの経営者と契約を結べば、再建築不可物件のオーナーは長期に渡り、安定した収入を得られる可能性があります。

まとめ

ここまで、再建築不可物件での土地活用方法として、キッチンカー経営者に更地のまま貸し出すという選択肢について解説してきました。
キッチンカー経営者にとって、もっとも重要なことは営業場所の確保であるため、良い立地に再建築不可物件を所有する方は、一度経営者を募集してみましょう。
うまくいけば、遊休地が立派な収入源になるかもしれません。
再建築不可物件や市街化調整区域についてのご相談は、日翔レジデンシャル株式会社にご相談下さい。
親身になって対応させて頂きます。