再建築不可物件で行う駐車場経営のポイントについて
更新日
再建築不可物件であっても、条件を満たせば再建築することはできますし、そのままで買い手が見つかる可能性もゼロではありません。
ただ、セットバックや売却活動が億劫だという方は、建物を解体し、再建築することなくできる駐車場経営を行いましょう。
ここからは、再建築不可物件で行う駐車場経営のポイントを解説します。
①需要があるかどうか確認する
再建築不可物件で行う駐車場経営では、まずそのエリアにおいて、駐車場の需要があるかどうかを確認しましょう。
いくら建物を建てずにできる土地活用とはいえ、駐車場を利用する方が周りにいなければ意味がありませんからね。
また、需要に合わせて、駐車場の形態を変えることも大切です。
例えば、住宅街であれば月極駐車場、病院あるいは商業施設の近くであればコインパーキングがおすすめですね。
ちなみに、一般的にある程度設備を整えなければいけないコインパーキングの方が、初期費用はかかりやすくなります。
逆に、月極駐車場は整地や区画にかかる費用だけで十分始められるため、その点も考慮してどちらの形態にするか決定しましょう。
もし、月極駐車場の経営を始めるのであれば、事前に利用者を募集し、得られる賃料を確保してから整地・区画に取り掛かるというのも1つの手ですね。
②入出庫のしやすさについて確認する
再建築不可物件は、接道の幅員が4mに満たない物件、あるいは道路に2m以上接していない土地です。
一方、駐車場に適した立地には、接道やその間口が広い立地が挙げられます。
つまり、再建築不可物件で駐車場を経営する場合、基本的には入出庫がしにくいケースが多いということですね。
したがって、駐車場を経営するのであれば、経営者となる方が自ら入出庫のしやすさについて、今一度確認しておきましょう。
もし、明らかに出入りがしにくいという場合、駐車場としての需要はあまり期待できないかもしれません。
逆に、再建築不可物件であっても、4m近くの接道、あるいは2m近くの間口がある土地であれば、問題なく入出庫でき、客付けもしやすいでしょう。
③収益予想は控えめに行う
これは、再建築不可物件で行う駐車場経営に限ったことではありませんが、収益がどれくらいになるのかの予想は、できるだけ控えめに行っておくべきでしょう。
高めに収益を予想してしまうと、思ったように利益が出ず、ストレスが溜まってしまいますし、支出とのバランスも悪くなってしまいます。
したがって、例えば10台の収容台数で駐車場経営(月極)を行うときは、8台分埋まった場合くらいで収益予想を立てておきましょう。
つまり、駐車スペース1箇所を15,000円で貸し出す場合、10台分の15万円ではなく、8台分の12万円を収益の目安としておくべきだということですね。
また、コインパーキングを経営する場合も、なるべく収益は少なめに見積もっておきましょう。
例えば、1時間の平均駐車料金が400円、年間維持費が250万円、駐車スペース10台の駐車場で、1日あたり平均6時間稼働すると仮定して収益を予想するとします。
この場合、年間に獲得できる利益は626万円(年間維持費を差し引いた額)となりますが、1日の平均稼働時間が5時間だった場合、この金額は480万円にまで減少します。
年間の収入が予想より150万円近くも下回ってしまうと、計算は大きく狂いますよね。
そのため、「思っていたより収入が多かった」となるような収益計画を立てることは、必ず意識しておきましょう。
④周辺の駐車場をチェックする
最初に、再建築不可物件で駐車場経営をする場合は、需要があるかどうかを確認すべきだという話をしましたね。
ただ、仮に需要が多いエリアであったとしても、他に多くの駐車場がある場合、思ったより利益が挙げられないことも考えられるため、そのチェックは欠かさないようにしましょう。
また、経営が順風満帆であったとしても、すぐ近くにとても賃料、駐車料金が安い駐車場ができてしまうと、一気に稼働率が下がる可能性もあります。
したがって、周辺の駐車場における賃料、駐車料金に関しても、必ず定期的にチェックしなければいけません。
そして、もし周辺に安い駐車場が見つかった場合は、同等あるいは少し低めの金額設定にして、利用者を離さないようにしましょう。
もちろん、金額を下げてしまうと、年間で得られる収入は下がってしまいますので、他の方法で利用者を渡さない工夫をするのも良いですね。
例えば、月極駐車場であれば、倉庫としての利用も許可したり、コインパーキングであれば、駐車場内や精算機の使い勝手を良くしたりといった工夫が挙げられます。
まとめ
ここまで、再建築不可物件で行う駐車場経営のポイントを解説してきましたが、いかがでしたか?
これから初めて駐車場経営をするという方は、“駐車場経営=楽、簡単”というイメージを持っている方もいるかもしれません。
確かに、経営者の方が行う業務が少ない、スピーディに始められるという点では楽かもしれませんが、それは“楽をして収入を得られる”という話とはまた別のため、理解しておきましょう。
再建築不可物件や市街化調整区域についてのご相談は、日翔レジデンシャル株式会社にご相談下さい。
親身になって対応させて頂きます。